☆研究発表「老健における
水分マネジメントの取り組み」
発表者:介護老人保健施設 青葉の丘
管理栄養士 仲田 菜津子様
療養支援部部長 樋口 珠江様
食事からの水分摂取や体格を考慮せずに一律に水分管理をしている現状を課題と感じ、根拠を元に水分マネジメントを体系化した取り組みを伺いました。食事からの水分量は主食によって異なり、また嚥下食は加工の段階で加水があるため一般的に通常食より水分量が多くなります。それらをデータ化し管理することにより、脱水だけでなく過飲水の可能性も示唆されたとのことでした。無理な水分補給の促しを控えることにより摂食量が増えた事例もあったそうです。今回の発表のようなマネジメントを全員に行うことは難しいかもしれませんが、厳格な水分制限を行っている方や体格が小さい方等には、食事の水分量等も加味して個別に算出していこうと思いました。実際に老健大会で発表された内容も紹介していただき、今後発表をする機会がある人にとっても参考になりました。
☆講演:「今後の栄養士の動向について」
講師:神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部
栄養学科長 杉山みち子先生
「栄養ケア・マネジメントを担える管理栄養士をどのように育成するのか?」というテーマでお話しいただきました。今後は地域のマネジメントができる人材が必要になります。当研修会の参加施設のほとんどに通所が併設されています。通所リハビリにおいても管理栄養士が訪問に行けることが望ましいですが、現在の配置では訪問にまで手を回すことは難しく、入所の変革も必要です。今後は実際にフロアに足を運び、チームの一員として参画することによるアウトカムが求められていきます。全体のサービス評価と継続的な品質改善(イノベーション)を行える管理栄養士が今後の地域を支えていきます。